Helm.ai、画期的ニューラルネットワークの「ディープティーチング」を開発

教師なし学習の革新的な手法を開発する企業


カリフォルニア州メンローパーク発, June 16, 2020 (GLOBE NEWSWIRE) -- 次世代AIソフトウェアを開発するHelm.aiは本日、教師なし学習技術における飛躍的な進歩を発表した。ディープティーチングと呼ばれるこの新しい方法論により、Helm.aiは、AIシステムを強化するために、手動のアノテーションやシミュレーションを行うことなくニューラルネットワークを訓練できる。ディープティーチングは、コンピュータービジョンや自動運転の将来、さらには航空、ロボット、製造、小売などの業界に、広範囲に及ぶ影響を与える。

人工知能 (AI) は、一般に人間の知能を機械による処理でシミュレートする科学として知られている。教師あり学習とは、特定のタスクを実行するため学習データを使用してニューラルネットワークをトレーニングするプロセスである。学習データは通常、特定のタスクを実行するために人間のアノテーターや人工的なシミュレーターによってマシンに提供される。一方、教師なし学習は、AIシステムがラベルなしの情報から学習できるようにするプロセスである。入力と出力のパターンをあらかじめ設定せずに、入力情報を推測してソリューションを生成する。

ディープティーチングは、AIにおける次世代の最先端技術である。この技術により、Helm.aiは教師なし学習でニューラルネットワークをトレーニングして、既存の最先端技術を上回る性能のコンピュータービジョンを実現できる。しかも、かつてない学習速度と精度を誇る。自動運転にディープティーチングを適用することで、Helm.aiは車両や教師役の人員を大量に投入せずとも、大量のデータでより効率的にトレーニングでき、完全自動運転のシステムに近づける。

たとえば、Helm.aiのディープティーチング技術の最初のユースケースでは、世界中の数千台の車載カメラ映像から数千万もの画像を解析し、手動のアノテーションやシミュレーションを行うことなく、ニューラルネットワークに車線を検知させる訓練を行った。その結果、ニューラルネットワークに修正を加えずとも、雨、霧、乱反射、車線標示のかすれや消失、さまざまな照明条件など、自動運転の業界では対応が困難なことで知られている多数の厄介なケースにも安定して対応できる。正当性チェックとして、Helm.aiはこのニューラルネットワークを使用して、有名なコンピュータービジョンのベンチマークに挑戦し、最小限のエンジニアリング作業で最高得点を記録した。

さらに、Helm.aiは、急勾配のカーブの多い山道で、1台のカメラと1基のGPUだけ (地図もLidarもGPSもなし) で自律的に操縦できる全天候対応の自動運転車を製造した。事前にこれらの道路データで学習する必要はなく、既存の最新AIの認知システムをはるかに上回るパフォーマンスを発揮した。それ以来、Helm.aiは全ての自律型車両にディープティーチングを適用している。これには、多数のオブジェクトカテゴリのセマンティックセグメンテーション、単眼カメラによる奥行き予測、歩行者挙動モデリング、Lidarとカメラのフュージョン、HDマッピングの自動化などが含まれる。ディープティーチングは、オブジェクトカテゴリやセンサーに依存せず、自動運転以外にも応用できる。

Helm.aiは、あっという間に自動運転技術の数々の飛躍的な進歩を達成し、従来のディープラーニング手法と比べてほんのわずかなコストと時間で、より高い精度、俊敏性、安全性を提供し、厄介なケースを解決するシステムを構築した。

Helm.aiのCEOであるブラド・ボロニンスキー (Vlad Voroninski) は、次のように述べている。「手動でアノテーションを付けたデータに依存する従来のAIアプローチは、自動運転や、他にも人間と同等レベルのコンピュータービジョン精度を必要とする安全性重視のシステムのニーズを満たすのにはまったく適していません。ディープティーチングは、教師なし学習にブレイクスルーをもたらしました。手動のアノテーションやシミュレーションの負担なく、実際のセンサーデータでトレーニングすることで、ディープニューラルネットワークの能力を最大限に引き出すことができるのです。」

Helm.aiのビデオリソース:
●      Helm.aiの紹介:
         https://youtu.be/9ezWa-uqUcY
●      ページ・ミル・ロードでの車内映像: 
        https://youtu.be/qPcvWBW_IUY
●      Helm.aiディープティーチング映像1: 
        https://youtu.be/nLHoU31DnKg
●      Helm.aiディープティーチング映像2: 
        https://youtu.be/rCWcTIVBpSY

従来の自動運転のアプローチで大きな制約になっているのが安全性であり、従来のAIアプローチを自動運転に使用する場合に非常に大きな懸念をもたらしている。これは資本的に非効率的であり、数十億ドルの予算であっても、人間レベルの正確さで起こりうるすべての状況を解釈できる堅牢なAIシステムを実現することはできない。

世界と物理的にやり取りしないAIシステム、たとえば製品の欠陥を点検するシステムや、インターネット検索システムなどでは、成功率が90~99%もあれば深刻な結果を招くことなく運用できるが、自動運転車の場合は人の命がかかっており、精度が99.999999%より低いシステムでは大惨事をもたらす可能性がある。これらの厳しい安全要件と従来のAIアプローチの限界が、自動運転車の大規模な展開を妨げている。ディープティーチングは、膨大な画像データセットやその他のセンサーデータを用いて、低コストでトレーニングが可能なことから、安全性の問題の核心に正面から取り組んでおり、自動運転業界に大きな進歩をもたらす。

クオーラ (Quora) のCEOであるアダム・ディアンジェロ (Adam D'Angelo) は、次のように述べている。「Helm.aiの自動運転技術は、自動運転の可能性を実現するのに類を見ないほど適しています。チームが今後も前進し続けることを楽しみにしており、期待を込めて会社へ投資しています。」

Helm.aiは現在、その技術をレベル2+とレベル4の自動運転ソフトウェアの開発に応用しているが、今後はディープティーチングにより、人工知能とコンピュータービジョン全体を進展させるものと期待される。航空、ロボット、医療用画像などの業界は、ディープティーチングが変革をもたらす分野のほんの一例である。

Helm.aiについて
Helm.aiは、自動化のための次世代AIテクノロジーを創造している。2016年11月にメンローパークで設立された同社は、ニューラルネットワークが現実の世界を理解する方法を再構築し、AIベースのアプリケーションをコスト効率と拡張性に優れた強力なものにした。Helm.aiの製品、SDK、および就業機会など詳細については、www.helm.aiを閲覧するかLinkedInでHelm.aiに連絡されたい。

報道関係者向けの問い合わせ先
質問やお問い合わせは、ヴァネッサ・カモネス (Vanessa Camones)、電子メールvanessa@anycontext.comまたは電話(510) 999-4383までご連絡ください。

この発表に付随するビデオは、次のサイトで入手できる:
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