IEEE、オープンフォグ・リファレンスアーキテクチャをフォグコンピューティングの公式規格として採用

同規格は、IoT、5G、人工知能のイノベーションと市場の成長を加速させ、パフォーマンスとセキュリティを実現する、業界で受け入れられるフレームワークを提供


カリフォルニア州フリーモント発, June 27, 2018 (GLOBE NEWSWIRE) -- OpenFogコンソーシアム (OpenFog Consortium) のフォグコンピューティングのOpenFogリファレンスアーキテクチャ (OpenFog Reference Architecture) が、IEEE規格協会 (IEEE Standards Association: IEEE-SA) の公式規格として採択された。IEEE 1934™と呼ばれる新規格は、モノのインターネット (IoT)、5G、および人工知能 (AI) アプリケーションのデータ集約的な要件を実現する普遍的技術フレームワークとして、同リファレンスアーキテクチャを採用した。

OpenFogコンソーシアムの会長でシスコ (Cisco) のシニアディレクターであるヘルダー・アントゥネス (Helder Antunes) は次のように述べている。「フォグコンピューティングによって実現された新しいアプリケーションやビジネスモデルの開発を飛躍的に伸ばす、業界で後押しやサポートされる青写真が確定しました。このことは、OpenFogにとって重要なマイルストーンであり、この規格によって可能になった革新や市場の成長から利益を得ることができる企業や業界にとって大きな曲がり角となります。」

フォグコンピューティングは、クラウドからモノへのつながりにおいて、コンピューティング、ストレージ、コントロール、ネットワーキングのリソースとサービスを配信する、システムレベルの水平アーキテクチャである。複数の業種やアプリケーションドメインをサポートし、サービスやアプリケーションをデータ生成元のより近くで分散し、モノからネットワークエッジを超え、クラウド、複数のプロトコルレイヤにまたがって展開する。OpenFogコンソーシアムは、オープンで相互運用可能なアーキテクチャを介するフォグコンピューティングの採用を加速するために2年以上前に設立された。

IEEE通信協会 (IEEE Communications Society) のエッジ、フォグ、クラウドコミュニケーション企画委員会 (Edge, Fog, and Cloud Communications Standards Committee) によって後援されたフォグコンピューティングとネットワーキングアーキテクチャ・フレームワークについてのIEEE規格ワーキンググループ (IEEE Standards Working Group on Fog Computing & Networking Architecture Framework) の議長、ジョン・ザオ (John Zao) は次のように述べている。「リファレンスアーキテクチャは、フォグコンピューティング標準の開発のための信頼性のある高水準の基盤となります。OpenFogの技術委員会とIEEE規格委員会は、このプロセスで緊密に連携し、ここで展開されたコラボレーションとシナジーが役立ちました。私たちはこの規格化の成果に非常に満足しています。」

2017年2月にリリースされたOpenFogリファレンスアーキテクチャは、「OpenFog」と定義されるためにシステムで必要とされている主要な属性を表す「ピラー」と呼ばれる8つのコア技術原則に基づいている。これらのコア技術原則は、セキュリティ、拡張性、オープン、自律性、RAS (信頼性、可用性、保守の容易性)、俊敏性、階層、プログラマビリティである。リファレンスアーキテクチャ、および新しいIEEE規格は、クラウドとモノへの繋がりで相互運用可能なエンドツーエンドのデータ接続ソリューションの必要性に応えている。

アントゥネスは次のように述べている。「当コンソーシアムでは、規格開発機関のフレームワークを打ち立てることを目指してOpenFogリファレンスアーキテクチャを開発しました。この取り組みでIEEEと緊密に協力し、次のデジタル革命への触媒となる規格化されたコンピューティングとコミュニケーションのプラットフォームを生み出せたこをうれしく思っています。」

IEEE規格は、普遍的な理解と採用が可能な一貫したプロトコルを確立することによって、製品開発の基礎を形成している。このことにより、互換性と相互運用性が高まり、製品開発が簡素化され、市場投入までの時間が短縮される。

輸送、医療、製造、エネルギーなどの業界内で生成、輸送、分析、処理された、ゼタバイト単位で計測される膨大な量で増加中のデータでは、ネットワークのエッジにのみ存在するクラウドのみのアーキテクチャの難点が明らかになりつつある。フォグコンピューティングは、クラウドと連携して、またサイロ化されたオペレーションを超えて、エンドツーエンドのIoT、5G、およびAIシナリオを効果的に有効にする。

10月1日から10月3日までサンフランシスコで開催されるフォグ・ワールド・コングレス (Fog World Congress) では、新しいフォグ規格および数多くのフォグコンピューティング関連技術、ユースケース、アプリケーション、チュートリアルなどが紹介される予定である。詳しくは、以下を閲覧されたい。fogcongress.com

OpenFogコンソーシアムは、フォグコンピューティングがIoTやデジタルワールドにおけるその他の先進的なコンセプトの鍵となるという共通のビジョンを持つ組織によって構成される、活気溢れるエコシステムである。メンバーシップについて詳しくは、以下を閲覧されたい。https://www.openfogconsortium.org/membership-information/

OpenFogについて
OpenFogコンソーシアム (OpenFog Consortium) は、フォグコンピューティングの採用をスピードアップさせ、IoT、5G、AIアプリケーションに関連する帯域幅、レイテンシ、コミュニケーションの課題を解決するために結成された。オープンテクノロジーの生成に注力している同組織のミッションは、クラウド、エンドポイント、サービスの間におけるセキュアで効率のよい情報処理のための枠組みを作成・検証することである。OpenFogは2015年11月に創設され、フォグコンピューティングにおける主要なリサーチ組織やイノベーターらを代表している。詳しくは、以下を閲覧されたい。www.openfogconsortium.org、Twitter @openfog、 LinkedIn /company/openfog-consortium

フォグ・ワールド・コングレスについて
フォグ・ワールド・コングレス (Fog World Congress) は、人工知能、IoT、5Gを実現するフォグコンピューティングの技術、課題、導入、機会を探求するために、ビジネス、テクノロジー、研究を結集させる最大のフォグ主体のカンファレンスである。3日間にわたるカンファレンスはサンフランシスコで開催され、10月2日~3日のカンファレンス、および10月1日のテクニカルチュートリアルおよび最新のリサーチ結果発表で構成されるカンファレンス前日日程で構成される。詳しくは、以下を閲覧されたい。fogcongress.com

IEEE規格協会について
IEEE規格協会 (IEEE Standards Association) は、IEEE組織内の世界的に認められている規格設定機関であり、業界の賛同を得て広範囲にわたる関係者コミュニティを結集させるオープンプロセスを通じてコンセンサス基準を開発している。IEEE規格は現在の科学・技術知識に基づく仕様とベストプラクティスを設定している。IEEEーSAが設定した現在適用中の規格は1,250件以上にのぼり、650件以上を現在開発中である。詳しくは、以下を閲覧されたい。http://standards.ieee.org

IEEE通信協会について
IEEE通信協会 (IEEE Communications Society: IEEE ComSoc) は、各種通信・ネットワーク技術の進歩という共通目的を持つ多様な専門家で構成されているリーダー的グローバルコミュニティである。IEEE通信協会では、138カ国に26,000人以上のメンバーを擁している。詳しくは、以下を閲覧されたい。www.comsoc.org

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