気候変動対策と経済の刺激には「大規模CCSへのインセンティブ」が不可欠 - ホワイトペーパー


サスカチュワン州レジャイナ, Oct. 31, 2020 (GLOBE NEWSWIRE) -- RSMカナダ (RSM Canada) とインターナショナルCCSナレッジセンター (International CCS Knowledge Centre、以下「ナレッジセンター」) が本日共同でリリースした新しいホワイトペーパー『Incentivizing Large-Scale CCS in Canada』 (カナダで大規模CCSを奨励) によると、カナダの税および助成金制度内の大規模な二酸化炭素の回収貯留 (CCS) 技術の奨励が、排出ガスの大幅な削減達成の経済的に持続可能な手段として、極めて重要な役割を果たしていることが確認されている。

国際エネルギー機関 (International Energy Agency) と気候変動に関する政府間パネル (Intergovernmental Panel on Climate Change) は、世界的な二酸化炭素削減目標と温度目標の達成にCCSが不可欠としている。2030年までに温室効果ガス (GHG) 排出量を2005年比で30%削減するという、カナダのパリ協定削減目標達成に遅れが生じていることと、カナダ経済がパンデミックの影響により大打撃を受けていることを考慮して、このホワイトペーパーでは、経済成長を刺激し、産業を支援して生産性を大幅に向上させ得るカナダの税制アプローチとして、CCS導入の推進を取り上げている。CCSにより、カナダは排出ガス削減を実現しながら、クリーン成長と気候変動に関する汎カナダフレームワーク (Pan-Canadian Framework on Clean Growth and Climate Change) の進展と歩調を合わせることができる。

このホワイトペーパーによると、CCSプロジェクトの発展に関連する経済的影響は大きい。たとえば、最近4年間に3つのCCSプロジェクトの建設事業と展開により、カナダ全土でGDPの27億ドル (約2,808億円) が創出され、建設分野で6,100を超える雇用を支えている。

カナダはかつてCCS技術のリーダーとみなされており、CCSの障害に対処するため、税額控除や政府補助金などの幅広い政策ツールとインセンティブを採用している他国政府と協力する機会を得ている。カナダがパリ協定の削減目標を達成するには、大規模CCSにおける適切な政策、多額の投資、継続的なイノベーションを組み合わせた、協調的で短期的な取り組みを採用することが求められる。

このホワイトペーパーでは、カナダの気候変動への取り組みであるCCSの現状を検証し、法域調査に基づいて展開を推進する政策オプションを探り、カナダに最適なインセンティブシナリオを推奨している。

引用

「当センターでは、45Q法案の作成時に、検討事項を米国に伝えました。これまでに多数のCCSプロジェクトが奨励されています。CCSは、特にネットゼロを目指す場合、気候変動対策に不可欠です。カナダにはCCSが必要であり、長期目標の達成支援に、カナダの税制を利用できます。」

- ベス (ハーディ) ヴァリアホ (Beth (Hardy) Valiaho)、インターナショナルCCSナレッジセンター戦略および関係者関係担当VP

「カナダの経済成長を促し、長期目標を達成する可能性を持つため、CCSの影響力は大きいです。世界各国の政府はすでに、CCSプロジェクトを支援する幅広い政策やインセンティブを採用していますが、このホワイトペーパーでは、カナダがCCS技術への投資分野で、世界的な規模の公平な機会を与えるべきと示唆しています。税額控除や政府補助金などの政策ツールやインセンティブは、CCS技術への直接投資を促すと考えられます。」

- アレックス・コトソプロス (Alex Kotsopoulos)、RSMカナダのパートナー

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基本データ

ハイライト: ホワイトペーパー『Incentivizing CCS in Canada』 (カナダでCCSを奨励)

  • カナダがパリ協定削減目標を達成するには、CCSが不可欠 (2030年までに2005年比で30%削減、2050年までに排出ガスのネットゼロ達成を目指す)。
  • 現在、連邦政府のCCS展開に対する財政的支援の加速と重点的アプローチが求められている。カナダ企業は、コストを削減し、資本投資の競争力を高めるため、確実なCO2量、代替低炭素技術の公平な競争の場、短期的な実証支援など、幅広い補完的オプションを求めている。
  • カナダのCCS投資は経済に大きな影響を与える。たとえば、最近4年間に3つのCCSプロジェクトの建設事業と展開を通じて、カナダ全土でGDPの27億ドル (約2,808億円) が創成され、建設分野で6,100を超える雇用を支えている。
  • このレポートでは、以下の3つの政策オプションを推奨している。

    • オプション1: CCS施設の建設に先立って、排出ガスを貯留する企業に対して、払い戻し可能な資本税控除を提供する。
    • オプション2: 投資が確実で建設の資本コストを相殺できるCCSプロジェクトの調査および設計段階の費用に対して、税額控除を提供する。
    • オプション3: 競争問題に対処するため、米国の45Qのような生産税控除のCCSインセンティブを提供する。

気候変動関連リンク

インターナショナルCCSナレッジセンター (ナレッジセンター) について: インターナショナルCCSナレッジセンター (International CCS Knowledge Centre) (ナレッジセンター) は、温室効果ガス (GHG) 排出量削減手段として、大規模な二酸化炭素の回収貯留 (CCS) の理解と利用の促進に貢献している。経験に基づくガイダンスを通じて、ナレッジセンターは、完全統合型のバウンダリーダムCCS施設および包括的な第2世代のCCS調査 (Shand調査) から得られた知識と経験に基づき、大規模なCCSプロジェクトを実施して最適化するノウハウを提供する。ナレッジセンターは、2016年に非営利団体として、BHPとSaskPowerにより設立された。詳細情報の参照先: https://ccsknowledge.com/

RSMカナダ (RSM) について: RSMカナダ (RSM Canada LLP) は、ミドルマーケットビジネスを中心に、世界クラスの監査、税務、コンサルティングサービスを通じて、クライアント、同僚、コミュニティに理解される機能を提供することを目的としている。RSMカナダは公認会計サービスを提供しており、120か国以上で43,000名を超える社員を擁する、独立系監査、税務、コンサルティング企業のグローバルネットワークであるRSMインターナショナル (RSM International) のカナダメンバー企業である。RSMカナダコンサルティングLP (RSM Canada Consulting LP) はコンサルティングサービスを提供しており、RSMインターナショナルのメンバー企業であるRSM US LLPの関連会社である。詳しくは、rsmcanada.comを閲覧されたい。また、Facebookで「いいね」を押すか、Twitterのフォローや、LinkedInでつながりを申請されたい。詳細情報の参照先: https://www.rsmcanada.com/

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