日本語およびスペイン語でのガイドライン公開について

グローバルダウン症財団(米国)・日本ダウン症学会(JDSA)・ UC ダウン症センター(CUSD、チリ) 成人医療ガイドラインの共同翻訳・配布


デンバー, Dec. 30, 2022 (GLOBE NEWSWIRE) -- グローバルダウン症財団は、グローバルダウン症成人医療ガイドライン(以下ガイドライン)の日本語版とスペイン語版を公開しました。

このガイドラインは、ダウン症のある成人について、エビデンスに基づく初のガイドラインで、2020 年に米国医師会雑誌 JAMA に掲載されました。ガイドラインの執筆者には、米国の主要な成人ダウン症クリニックの院長らが名を連ねており、現時点での医療的項目には、行動障害、認知症、糖尿病、循環器系疾患、肥満症、環軸椎不安症、骨粗鬆症、甲状腺疾患、セリアック病の9つがあげられています。今後、睡眠時無呼吸症候群、固形がん、白血病、視力障害・眼科疾患、理学療法・運動療法などに関する項目の拡充を行う予定です。

医療従事者向けの 80 ページのガイドラインに加え、より短いご家族向けバージョンも公開します。また、セリアック病、糖尿病、行動障害、定期健康診断のための簡単なアセスメント(チェックリスト)を含むツールキットも公開します。

これらの成人ダウン向けのリソースはすべて、GLOBAL 公式サイトDS-Connect®(ダウン症レジストリ)、CUSD ウェブサイト、および JDSA ウェブサイトにて、無料でダウンロードできます。

「米国国立衛生研究所/DS-Connect®の協力のもと、米国のダウン症患者およびそのご家族にスペイン語と日本語で情報を提供できることを嬉しく思います」と、グローバルダウン症財団理事長兼 CEO のミシェル・ジー・ウィッテンは述べています。「NIH(アメリカ国立衛生研究所)のユーニスケネディシュライバー国立小児保健人間開発研究所には、当初からご協力いただきました。また、CUSD のマカレナ・リザマ医師、JDSA 理事長の玉井浩医師、JDSA の竹内千仙医師には、世界中の何十万人ものスペイン語と日本語を話す人々にこのガイドラインを届けるためのご支援をいただき、深く感謝いたします。」

グローバルダウン症財団は、2006 年から NIH 横断的なダウン症研究助成プログラムの設立と助成金の増額を議会に働きかけてきました。2010 年 12 月には、NIH と共同で、レジストリとバイオバンクに焦点をあてた初のダウン症についての研究大会を開催しました。その重要な成果のひとつが、ダウン症レジストリである DS-Connect®の立ち上げです。

「私を含め、他のダウン症のある人たちにとって、このガイドラインがスペイン語になることはとても重要です。」と、ダウン症をもって生まれた 32 歳のセルフアドボケート・起業家のヤディロ・カリージョは言います。「私は大人として、自分自身のケアをする方法を知る必要があるのです!」

ダウン症のある 32 歳の娘を持つ母親、ヤディラ・カリージョさんは、「スペイン語で書かれたガイドラインを見ると、グローバルダウン症財団が私のようなスペイン語を話す家族を大切にしているように感じられます」と述べています。「医療を受ける際に言語が障壁となる家族もいますから、このガイドラインは米国内外の多くの人々の助けになると思います。」チリでは、グローバルダウン症財団はガイドラインのスペイン語版やCOVID-19 とダウン症と
の関連についての資料作成など、多くのプロジェクトでリザマ医師と緊密に連携しています。

「ミシェルおよびブリン・ジェラロさんたちチームが研究と医療において成し遂げたことは、とても重要なことです」と、チリのカトリック大学ダウン症センター( El Centro de la Universidad Católica de Síndrome de Down)の医療ディレクター、マカレナ・リザマ医師は語ります。「特にスペイン語圏では、ダウン症患者のための医療アクセスや基本的な資源が 非常に乏しいため、この革新的なリソースでグローバルと協力し、医療の公平性を改善できる ことを光栄に思っています。私はこのリソースを自分のクリニックで使用し、私の同僚やご家 族と共有できることを大変誇りに思います。」

玉井浩医師(大阪医科薬科大学)も同様に述べています。「グローバルとの協働に感謝しています。この重要なリソースが日本語で提供されることは夢のようです。私の娘や何千人ものダウン症のある方が恩恵を受けることでしょう。今後もグローバルと協力し、今後数年で新しい医療分野を追加していくことを楽しみにしています。」

現在、日本・チリ両国の厚生省と協力し、ガイドラインが無料で提供され、障害のある方向けのホームページで簡単に閲覧できるよう取り組んでいます。

グローバルダウン症成人医療ガイドラインの詳細とダウンロードは、以下のサイトをご覧ください。www.globaldownsyndrome.org/medical-care-guidelines-for-adults/

グローバルダウン症財団公式サイト www.globaldownsyndrome.org

【グローバルダウン症財団について】
グローバルダウン症財団(グローバル)は、ダウン症のある人々の命を救い、健康状態を劇的に改善するために活動している米国最大の非営利団体です。3,200 万ドル以上を寄付し、初のダウン症研究機関を設立、米国 33 州お よび 10 カ国から集まった 400 人以上の研究者と 2,200 人以上のダウン症患者を支援しています。また、米国議会や国立衛生研究所(NIH)と密接に連携し、ダウン症の研究とケアに関する米国における主要なアドボカシー機関となっています。また、グローバルには 100 以上のダウン症関連団体がメンバー登録しており、さらに、アンシュッツ・メディカル・キャンパス内にある「ダウン症クルニック研究所」「ダウン症ジーセンター」「コロラド大学アルツハイマー・認知センター」といった関連団体のネットワークの一翼を担っています。

グローバルは「ダウン症成人医療ガイドライン」「出生前・新生児ダウン症情報」および受賞歴のある広報誌「ダウン症ワールド」などの医療出版物を発行しています。また、世界最大のダウン症のための募金活動である「Be Beautiful Be Yourself Fashion Show」を主催しています。Globaldownsyndrome.org をご覧ください。また、ソーシャルメディア(Facebook & Twitter: @GDSFoundation, Instagram: @globaldownsyndrome)もフォローしてください。

【重要事項】

本プレスリリースおよびガイドラインの内容は、グローバルダウン症財団およびガイドライン執筆者によって作成されたものですが、個人に対して医学的なアドバイスや法的なアドバイスを行うことはできませんし、行うことを意図していません。個々の健康管理やケアに特化した問い合わせについては、医療機関や法律アドバイザーにお問い合わせください。

<問い合わせ先>
Anca Call   acall@globaldownsyndrome.org   米国 720-320-3832