ゼナス・バイオファーマ (Zenas BioPharma) のパートナーであるヴィリジアン・セラピューティクス (Viridian Therapeutics)、甲状腺眼症 (TED) 患者を対象とした低用量VRDN-001 (ZB001) を評価する進行中の第1/2相試験で良好なデータが得られたことを発表


  • 3 mg/kgを2回静注投与した後、TEDの徴候および症状の両方が有意かつ迅速に改善し、10 mg/kgおよび20 mg/kgの先行成績と概ね一致
  • 3 mg/kgのVRDN-001を投与された患者のうち、67%が眼球突出に奏功、56%に全体的な奏功、67%が臨床活動スコア (CAS) 0または1を達成し、20%で複視が完全に消失
  • これまでにVRDN-001を投与された21名の患者のうち、71%が眼球突出に奏功、67%に全体的な奏功、62%が臨床活動スコア (CAS) 0または1を達成し、54%では複視が完全に消失、安全性はすべての用量レベルで良好であった
  • 3 mg/kgのデータは、月1回の少量皮下投与プロファイルの可能性を裏付けている

マサチューセッツ州ウォルサム発, Jan. 17, 2023 (GLOBE NEWSWIRE) -- 免疫療法の開発販売分野におけるリーダーになることを目指す世界的なバイオ医薬品企業であるゼナス・バイオファーマ (Zenas BioPharma) は本日、同社のパートナーであり、重篤な希少疾患の患者のための、ベストインクラスとなりうる医薬品の設計・開発に注力するバイオ医薬品企業であるヴィリジアン・セラピューティクス(Viridian Therapeutics) (NASDAQ: VRDN) がこのたび、抗インスリン様成長因子1受容体 (IGF-1R) 抗体「VRDN-001」について、活動性甲状腺眼症 (TED) の患者を対象に実施中の第1/2相臨床試験において、第3の低用量投与群から良好なトップライン臨床データを受領したことを発表する。このデータは、VRDN-001 (ZB001) の潜在的な差別化されたベストインクラスのプロファイルをさらに検証するものである。

このデータは、ゼナスが中国で実施中の甲状腺眼症 (TED) 治療薬としてのZB001の第1/2相臨床試験をさらに裏付けるものである。ゼナスは、2020年10月にヴィリジアンから、ZB001 (VRDN-001) およびのIGF-1Rを標的とするその他の非オンコロジー適応症化合物を、大中華地域において開発、製造、および商業化する独占的権利を取得した。

ヴィリジアンのVRDN-001 (ZB001) 第1/2相概念実証試験について

プラセボ対照二重盲検比較第1/2相試験の概念実証部分では、VRDN-001 (ZB001) を3週間間隔で2回静脈内投与し、初回投与から6週間後に有効性を評価した。VRDN-001 (ZB001) は、3、10、20 mg/kgの用量で評価され、各投与群は本剤に6名、プラセボに2名が無作為に割り付けられるようデザインされた。ヴィリジアンはすでに、最初の2つの投与群からの良好な結果を発表しており、良好な安全性プロファイルを実証している。第3の投与群では、VRDN-001 (ZB001) の3 mg/kgの用量を評価し、6週間のデータが発表された。3 mg/kg用量の投与群では、スクリーニングの結果、同意した患者全員が治験に参加可能となり、9名の患者にVRDN-001 (ZB001) を、2名の患者にプラセボを投与するよう無作為に割り付けた。プラセボ投与患者の1名は、6週間の評価前に治験参加を中止した。

VRDN-001 (ZB001) - 安全性データ

VRDN-001 (ZB001) は、3つの用量の投与群で治療を受けたすべての患者において、概ね安全で良好な忍容性を示した。VRDN-001 (ZB001) を投与された患者において、追跡観察のための直近のカットオフ日である2022年12月19日時点では、報告された重篤な有害事象 (SAE)、中止、および注入反応はなかった。3 mg/kg投与時の安全性および忍容性プロファイルは、これまでに報告された結果と概ね一致していた。

VRDN-001 (ZB001) - 臨床活動データ

VRDN-001 (ZB001) 投与群 (n=21) の3 mg/kg (n=9)、10 mg/kg (n=6) および20 mg/kg (n=6) の全例で2サイクル (フルサイクル) の治療を行い、眼球突出、臨床活動スコア (CAS) および複視の変化を評価した。眼球突出とCASの改善は、3つの投与群で概ね一貫していた。また、標的の関与を示すバイオマーカーである全身性IGF-1レベルの予備的解析によると、3つの投与群で同様の増加が観察された。3 mg/kg用量の投与群 (n=9) および3つの投与群すべて (n=21) において、6週目に以下の活性が確認された。

眼球突出

  • 眼球突出測定によりベースラインから2 mm以上眼球突出が減少した場合を眼球突出奏功率とした。
    • 3 mg/kg用量の投与群で67%
    • 3つの投与群すべてで71%
  • 眼球突出測定によるベースラインからの平均的な眼球突出の減少量
    • 3 mg/kg用量の投与群で2.7 mm
    • 3つの投与群すべてで2.3 mm
  • 盲検下で中央検査室により評価された、磁気共鳴画像 (MRI) により測定されたベースラインからの平均的な眼球突出の減少量
    • 3 mg/kg用量の投与群で2.8 mm (7人の患者でMRIが利用可能)
    • 3つの投与群すべてで2.76 mm (16人の患者でMRIが利用可能)

臨床活動スコア (CAS)

  • TEDの徴候・症状の7段階評価におけるCASのベースラインからの平均減少量
    • 3 mg/kg用量の投与群で4.2ポイント
    • 3つの投与群すべてで4.1ポイント
  • TEDの徴候・症状の7段階複合指標でCASが0または1に達したと定義される、CASに対する最大またはそれに近い治療効果
    • 3 mg/kg用量の投与群で67%
    • 3つの投与群すべてで62%

全体的奏功

  • 全体的奏功率は、眼球突出が2mm以上、CASが2ポイント以上減少したものと定義される。
    • 3 mg/kg用量の投与群で56%
    • 3つの投与群すべてで67%

複視

  • ベースラインで複視があった患者において、Gorman主観的複視スケールで0を達成した場合と定義される、複視の完全消失。
    • 3 mg/kg用量の投与群で20% (ベースラインで複視が見られた5例)
    • 3つの投与群すべてで54% (ベースラインで複視が見られた13例)

TEDについて

TEDは、眼窩内に炎症を起こし、複視、痛み、失明の可能性がある、重篤かつ衰弱性の希少な自己免疫疾患である。TEDは、初期の活動期から二次的な慢性期へと移行する進行性の疾患である。中国ではTED患者に対する承認済みの治療法がないため、治療オプションには制約があり、また高容量のステロイドが処方されることが多く、これは深刻な副作用や外科的治療に関与している。

ヴィリジアン・セラピューティクスについて

ヴィリジアン・セラピューティクスは、重篤な希少疾患の患者のための、ベストインクラスとなりうる医薬品の設計・開発に注力するバイオ医薬品企業である。ヴィリジアンは、抗体の創製と設計に関する専門知識を有しており、商業的に確立された疾患領域において、検証済みの薬剤標的に対して、差別化された治療薬候補の開発が可能である。

ヴィリジアンは、甲状腺眼症 (TED) 患者の治療薬として、複数の候補の開発を臨床で進めている。同社は最近、VRDN-001の安全性と有効性を評価するため、活動性TED患者を対象とした初のグローバル第3相試験である「THRIVE」を開始した。また、VRDN-001を慢性TEDの患者を対象とした第2相概念実証試験で評価を行っている。同社は、VRDN-001の静脈内投与プログラムに加え、TED患者にさらに簡便に投与できる治療法を提供することを目的に、皮下投与戦略の候補2種の開発を進めている。また、自己免疫疾患および希少疾患に関する複数の前臨床試験資産を開発中である。

ヴィリジアンは、マサチューセッツ州ウォルサムに拠点を構えている。詳しくは、https://www.viridiantherapeutics.comを閲覧されたい。

ゼナス・バイオファーマについて

ゼナス・バイオファーマはグローバルなバイオ医薬品企業で、世界中の患者に向けた免疫治療薬の開発販売分野におけるリーダーになることを目指している。臨床開発と事業をグローバルに展開するゼナスは、ダイナミックなグローバルヘルスケア環境の価値要件を満たしながら、アンメットメディカルニーズの大きい分野でクラス最高および最高峰の自己免疫治療薬における深くバランスの取れたグローバルポートフォリオを推進している。同社のパイプラインは、事業開発戦略の成功によって成長し続けている。同社の経験豊かなリーダーシップチームとビジネスパートナーのネットワークは、自己免疫疾患や希少疾患に向き合う方々の生活を改善するために必要な変革をもたらす可能性がある治療法を提供するために、オペレーショナル・エクセレンスを推進している。ゼナス・バイオファーマについて詳しくは、www.zenasbio.comを参照するか、Twitterのアカウント@ZenasBioPharmaLinkedInをフォローされたい。

投資家およびプレス向け連絡先:
社長兼COO、ジョー・ファーマー (Joe Farmer)
Zenas BioPharma
IR@zenasbio.com