CO2回収の促進に向けた予備的な実現可能性調査


サスカチュワン州レジャイナ発, June 03, 2021 (GLOBE NEWSWIRE) -- 二酸化炭素回収・貯留 (CCS) による排出量削減の影響を高めるべく、750メガワットの石炭火力発電所に二酸化炭素 (CO2) 回収導入の可能性を探るため、新たに予備的な実現可能性調査が実施される。このプロジェクトは、米国南東部で商業規模のCO2地中貯留ハブの実現可能性を検討する拡大調査の一環として実施される。カナダサスカチュワン州レジャイナにあるインターナショナルCCSナレッジセンター (International CCS Knowledge Centre、以下「ナレッジセンター」) は、米国エネルギー省 (Department of Energy、DOE) が出資するプロジェクトの国際チームに協力して、概念設計と資本費用見積りを作成し、サザンカンパニー (Southern Company) 発電施設への燃焼後二酸化炭素 (CO2) 回収設備の導入を評価する。

同プロジェクトは、二酸化炭素回収技術の成熟に向けて、大幅なスケールアップであるとともに、自然な進展でもある。ナレッジセンターは、完全統合型のバウンダリーダム3号機CCS施設および包括的な第2世代のCCS調査 (Shand CCS実現可能性調査) から得られた知識と経験に基づくリーダーシップ、ビジョン、経験を提供して、このシナリオでの二酸化炭素回収について予備的な実現可能性調査を実施していく。この調査は、プロジェクトマネージャー、南部州エネルギー委員会 (Southern States Energy Board)、サザンカンパニー、三菱重工業 (Mitsubishi Heavy Industries (MHI)) グループ、スタンテックコンサルティング (Stantec Consulting Ltd.) などが参加するチームとの協力契約により実施される。

この調査は、DOE国立エネルギー技術研究所 (DOE National Energy Technology Laboratory) の拡大イニシアチブ炭素貯留保証設備事業 (Carbon Storage Assurance Facility Enterprise) (CarbonSAFE) に採択されたプロジェクト (Establishing An Early Carbon Dioxide Storage: Project ECO2S) の一環である。CarbonSAFEは、技術的リスク、不確実性、工業発生源から30年以上の時間枠とCO2 5,000万トン以上の規模の地中貯留複合施設のコストを低減して、CCUS展開のクリティカルパスの主なギャップに対処している。

予備的な実現可能性調査では、二酸化炭素回収施設の設計とコストを検討する。これには、発電装置と回収施設間に蒸気を統合する選択肢の分析、新しいプロセスによる既存の発電所への潜在的影響が環境的に許容可能かの識別などの詳細が含まれる。発電所に二酸化炭素回収システムを設置することは、理論的に、ベースロード電力を高い信頼性で確保するだけではなく、既存施設の価値を維持して、人為的な温室効果ガス排出量削減に向けた大幅な前進を積極的に進めることでもある。

引用

「メガトン規模のCO2を削減する可能性があるため、次段階に向けたこの重要な大規模二酸化炭素回収貯留プロジェクトに、素晴らしいチームと協力して関与することをとても光栄に思っています。気候変動対策に向けて、大幅な前進に取り組む米国エネルギー省と南部州エネルギー委員会を称賛します。」

- コンウェイ・ネルソン (Conway Nelson)、インターナショナルCCSナレッジセンタープロジェクト開発およびアドバイザリーサービス担当VP

「スタンテックは、サスカチュワン州の全く新しい二酸化炭素回収貯留事業に記録エンジニアとして参加できることを誇らしく思っています。スタンテックの専門家チームは、パートナーとともに工学の専門知識を提供して、このプロジェクトの予備的な実現可能性調査実施を支援していきます。」

- マーク・グリフィス (Mark Griffiths)、スタンテック、サスカチュワン州エネルギー資源担当上級主席エンジニア

追加情報

気候変動関連リンク

CarbonSAFEとProject ECO2Sについて

  • CarbonSAFE - 炭素貯留保証設備事業イニシアチブ (Carbon Storage Assurance Facility Enterprise Initiative) - はDOEが主導するプログラムで、数十年利用可能な恒久的で安全な地中CO2貯留サイトの開発を中心に、工業および発電所から大気中に排出される温室効果ガスを削減するため、商業規模でのCCS技術利用を加速するよう設計されている。
  • Project ECO2S - Establishing an Early CO2 Storage Complex - は、CarbonSAFEフェーズ3で採択された5プロジェクトの1つである。
    • 南部州エネルギー委員会が主導するProject ECO2Sでは、協力メンバーとともに、9億トンを超えるCO2を安全に地中貯留できる商業規模の施設をこの地域に構築する可能性を検討している。
    • 貯留サイトで複数のCO2排出源の1つを確認するために必要な評価の一部として現在、サザンカンパニーの発電装置に燃焼後CO2回収装置設置に向けて、予備的な実現可能性調査を実施している。

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インターナショナルCCSナレッジセンター (ナレッジセンター) について: インターナショナルCCSナレッジセンター (International CCS Knowledge Centre) は、世界的なGHG排出量を削減するための大規模CCSに関するグローバルな理解と展開を推進する権限を持ち、完全統合型のバウンダリーダム3号機CCS施設および包括的な第2世代のCCS調査 (Shand CCS実現可能性調査) から得られた知識と経験に基づき、大規模CCSプロジェクトおよびCCS最適化を実施するノウハウを提供する。ナレッジセンターは、独立した取締役会の指揮の下、2016年から運営されており、BHPとSaskPowerによって設立された。詳細の参照先: https://ccsknowledge.com/