生殖遺伝学者たちがパリで集結し、史上初となる胚の全ゲノム配列検査について発表


  • 着床前遺伝子診断のパイオニアであるサンティアゴ・ムネ博士 (Dr. Santiago Munné) が、PGDISカンファレンス (PGDIS Conference) で新検査を発表
  • この斬新なラボラトリーでの検査は、親から受け継いだ遺伝子を検出するだけでなく、自閉症などの「デノボ」疾患を引き起こす可能性のある新たな変異の発見につながる可能性がある

パリ発, April 20, 2023 (GLOBE NEWSWIRE) -- 着床前遺伝子診断のパイオニアであるサンティアゴ・ムネ博士は、今週パリで開催された着床前遺伝子診断国際学会 (Preimplantation Genetic Diagnosis International Society: PGDIS) の第20回会議で、胚で初めての全ゲノム配列検査を参加者に発表した。

生殖遺伝学の先駆者として国際的に知られるムネ博士は、300人以上の専門家が出席した総会での講演で、同博士が指揮するバイオテクノロジー企業であるジェンエンブリオミクス (GenEmbryomics) の研究チームが開発したゲノムスクリーン (GenomeScreen™) 検査の検証データを発表した。

ジェンエンブリオミクスにおける取り組みについて、ムネ博士は次のように述べている。「私たちは、1993年に胚診断の研究を始めた当時から、特に高齢妊娠となる患者さんの場合、胚の選択が妊娠の鍵になることを知っていました。この30年間、私たちは遺伝的胚選択の改良に力を注いできました。しかし、最も多くの情報を提供し、最良の結果をもたらす決定的な診断方法はがこの方法であることは疑いありません。生検から得たわずか数個の細胞を用いて、胚の全ゲノム配列を決定することができます。この検査により、私たちの知らない扉が開かれるでしょう。」

ゲノムを理解することにより、着床前の胚のすべてを知ることができる
GenomeScreen™は、体外受精胚のための画期的な新しい全ゲノム配列検査で、PGDISフォーラムの権威から「体外受精における最も完全な遺伝子検査」と評されている。

この検査は、胚と遺伝的両親のゲノム配列に関する高精度の情報を提供し、胚の健康状態や生殖予後に関する着床前の重要な洞察を家族に提供し、彼らの意思決定に役立つ。さらに、この情報は、体外受精で生まれた者にとって、ニュートリゲノミクスに関する情報や、どの薬が患者に遺伝的に最適かという指針を得ることができるため、非常に有益である。

ジェンエンブリオミクスの創設者であるニック・マーフィー博士 (Dr. Nick Murphy) は次のように述べている。「胚配列の研究を始めた当初、私たちの目標は、不妊治療医に精密スクリーニングのための網羅的なデータを提供できる強力で包括的なツールを作ることでした。」さらに、同博士は次のように付け加えている。「このツールを実現することができ、使用時の信頼性は99%に達している中で、この診断が情報を提供するだけでなく、生殖医療の成功を大きく後押しできると考えています。」

胚の配列決定により体外受精の成功率が高まる

ムネ教授は、生殖遺伝学のリーダーとして20年以上のキャリアを持ち、胚選択と体外受精治療に多大な貢献をしてきた。今回の検査により、生殖医療における遺伝子検査の役割を確固たるものとし、治療の成功率を高めることができる。

ムネ博士は次のように述べている。「今回の学会で発表された知見は、これまで一般的であった胚選択を変える検査の検証データです。全ゲノム配列決定による着床前遺伝子解析は、大きな前進です。特に、両親から受け継いだ病気や自閉症のようなデノボの疾患のない、本当に健康な胚を事前に知ることができるため、どの胚が着床に成功するかを知ることができるのです。」

ジェンエンブリオミクスについて
2019年にニック・マーフィー博士によって設立されたジェンエンブリオミクスは、体外受精で着床を試みるのに最適な候補を決定するための胚のゲノム解析に特化した、最先端のバイオテクノロジー企業である。同社の取り組みにより、各胚の全ゲノムに基づき、より正確で効率的な胚選択を提供する独自のアルゴリズムにより、体外受精サイクルの成功率の向上につながる。

 

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