マターモースト (Mattermost)、ワークフローに適用されるジェネレーティブAIの責任ある評価を加速させる「オープンオプス (OpenOps)」を発表

AIによって強化されたオープンソースのチャットコラボレーションサンドボックスにより、データコントロールを完全に維持しながら、実世界のワークフローにおけるジェネレーティブAIモデルと利用ポリシーの評価を加速


カリフォルニア州パロアルト発, June 28, 2023 (GLOBE NEWSWIRE) -- コリジョンカンファレンス2023年 (2023 Collision Conference) で、技術チーム向けのセキュアなコラボレーションプラットフォームを提供するマターモースト (Mattermost, Inc.) は、データコントロールを維持し、ベンダーロックインを回避しながら、AIによって強化されたワークフローと利用ポリシーの責任ある評価を加速するオープンソースのアプローチである「オープンオプス」のローンチを発表した。

オープンオプスは、競争優位のためにAIを活用するための競争と、利用・監視ポリシーの策定や規制・契約によって義務づけられているデータコントロールの確保など、信頼できる運用を行う緊急のニーズが相まっている中で登場した。

デベロッパーや組織が、実世界の複数ユーザーによるチャットコラボレーションワークフローにおいて、さまざまなAIモデルや利用ポリシーの利点やリスクを責任を持って評価するために、完全なデータコントロールが可能な「サンドボックス」環境をセルフホストできるようにすることで、これらの重要な懸念事項の間の主要なボトルネックを解消することを目的としている。

このシステムは、ハギングフェイス (Hugging Face) に掲載されているファルコンLLM (Falcon LLM) やGPT4Allを含むセルフホスト型LLMの評価に使用することができ、データコントロールのために使用方法が最適化されている場合は、Azure AI (Azure AI) プラットフォーム、オープンAIチャットGPT (OpenAI ChatGPT)、アンスロピック (Anthropic) のクロード (Claude) のハイパースケール化されたベンダーホスト型モデルと同様に、パフォーマンスのために使用が最適化されている場合に使用することができる。

オープンオプスプラットフォームの初回リリースでは、以下のようなAIを活用したさまざまなユースケースの評価が可能である。

自動化された質問と回答:共同作業中や個人作業中に、ユーザーはジェネレーティブAIモデルに質問し、セルフホスト型であってもベンダーホスト型であっても、モデルが対応しているさまざまな主題について学ぶことができる。

ディスカッションの要約:セルフホスト型のチャットベースのディスカッションからAIが要約を生成し、情報の流れと意思決定を加速させるとともに、組織が最新情報を維持するために必要な時間とコストを削減できる。

コンテキストに沿った質問:ユーザーは、AIボットが生成したスレッド要約にフォローアップの質問をすることで、生データを見なくても、その根底にある情報についてより詳しく知ることができる。たとえば、ある個人がトラブルシューティングの問題について一連のリクエストを行ったというAIボットのディスカッション要約に対し、AIボットを介して、その個人がリクエストを行った理由や、その情報をどのように使用するつもりなのかなど、より詳細なコンテキストについて質問することができる。

センチメント分析:AIボットはメッセージのセンチメントを分析することができ、それを使ってユーザーに代わってメッセージの絵文字リアクションを推奨したり配信したりすることができる。例えば、祝いの感情を検出したら、AIボットは興奮を示す「炎」の絵文字のリアクションを追加することができる。

人間のフィードバックからの強化学習 (Reinforcement Learning from Human Feedback: RLHF) コレクション:AIモデルの評価とトレーニングに役立てるため、システムは、エンドユーザーが選択した「親指を立てる/下げる」シグナルを記録することで、さまざまなプロンプトやモデルからの反応に関するユーザーからのフィードバックを収集することができる。このデータは将来、既存のモデルを微調整したり、過去のユーザーのプロンプトに対する代替モデルを評価したりするためのインプットとして使用することができる。

このオープンソースのセルフホスト型フレームワークは、「顧客が制御するオペレーションとAIアーキテクチャ (Customer-Controlled Operations and AI Architecture)」を提供し、プライベートクラウドやデータセンターアーキテクチャまでスケールアップすることができるハギングフェイスのようなサービスからのインターチェンジ可能でセルフホスト型のジェネレーティブAIとLLMバックエンドに接続されたAIボットとの調整と自動化のための運用ハブを提供し、また、研究や探求のためにデベロッパーのラップトップ上で実行するためにスケールダウンすることもできる。同時に、アジュールAIプラットフォームやオープンAIのハイパースケール化されたベンダーホスト型モデルに接続することもできる。

マターモーストのCEOであるイアン・ティエン (Ian Tien) は次のように述べている。「弊社では、社内ワークフローを協調して加速させる能力において、幅広い利用ポリシーとAIモデルを評価できるようにすることで、組織が責任を持ってその可能性を解き放つのを支援するために、オープンオプスを作成しました。」

オープンオプスのフレームワークは、AIオーグメンテーションの開発において、4段階のアプローチを推奨している:

1 - セルフホスト型サンドボックス - 技術チームに、データコントロールと監査が可能な安全な空間として、セルフホスト型の「サンドボックス」環境をセットアップしてもらい、ジェネレーティブAIテクノロジーを調査・実証する。オープンオプスのサンドボックスには、ウェブベースのマルチユーザーチャットコラボレーションだけでなく、デスクトップやモバイルアプリケーション、本番環境をシミュレートするためのさまざまな社内ツールとの統合、マイクロソフト・チームズ (Microsoft Teams) の特定のチャネルなどのこの他のコラボレーション環境との統合など、さまざまな拡張が可能である。

2 - データコントロールフレームワーク - 技術チームは、社内の使用事例についてさまざまなAIモデルの初期評価を行い、モデルがセルフホスト型であるか、またはベンダーホスト型であるかに基づいて、また、ベンダーホスト型の場合は異なるデータ取り扱い保証に基づいて、さまざまなモデルのデータコントロールの課題に対応する利用ポリシーの出発点を設定する。例えば、データコントロールポリシーは、ベンダーホスト型AIを完全にブロックするものから、クレジットカード番号やプライベートキーなどの機密データの使用が疑われるものをブロックするもの、あるいは環境にエンコードできるカスタムポリシーまで、様々な可能性がある。

3 - 信頼、安全、コンプライアンスのフレームワーク - 信頼・安全・コンプライアンスのチームをサンドボックス環境に招待し、AIによって強化された初期の使用事例を観察し、対話し、技術チームと協力して、データコントロールだけでなく、利用ポリシーや監督ポリシーを策定する。管理職者がチームの業績評価を記述する際にAIを利用できるかどうか、悪意のあるソフトウェアを開発するための手法をAIを使って調査できるか、などのガイドラインを設定することなどがその例である。

4 - パイロットと本番 - 利用ポリシーのベースラインと初期のAIによる強化が利用可能になったら、サンドボックス環境にパイロットユーザーのグループを追加して、オーグメンテーションの利点を評価することができる。技術チームは、異なるAIモデルを使用したワークフロー拡張の追加を繰り返すことができ、一方、信頼・安全・コンプライアンスチームは、監査が全面的に可能であるため、その使用状況を監視し、利用ポリシーとその導入を繰り返すことができる。パイロットシステムが成熟するに伴い、オープンオプスフレームワークの本番バージョンで実行可能な本番環境に、フルセットの機能強化を導入することができる。

オープンオプスのフレームワークには以下の機能が含まれている。

セルフホスト型運用ハブ:オープンオプスでは、マターモーストのオープンソースプロジェクトから、ウェブ、モバイル、デスクトップを網羅するリアルタイムのメッセージングプラットフォーム上で、セルフホスト型の運用ワークフローが可能である。社内システムや一般的な開発ツールとの統合により、AIバックエンドを重要なコンテキストデータで充実させることができる。ワークフローの自動化により、エラー率とリスクを低減しながら応答時間を短縮できる。

インターチェンジ可能なAIバックエンドを備えたAIボット:オープンオプスは、インターチェンジ可能な一連のAIプラットフォームに接続しながら、AIボットをオペレーションに統合することを可能にする。データを最大限にコントロールするには、ハギングフェイスのようなサービスのGPT4AllやファイルコンLLMを含む、セルフホスト型のオープンソースLLMモデルを使用する。パフォーマンスを最大化するには、オープンAIのチャットGPT、アジュールAIプラットフォーム、アンスロピックのクロードなどのサードパーティAIフレームワークを利用できる。

完全なデータコントロール:オープンオプスを利用すると、組織は既存のセキュリティおよびコンプライアンスインフラストラクチャを使用して、すべてのデータ、IP、ネットワークトラフィックをセルフホスト、コントロールおよびモニタリングできるようになる。これにより組織は、将来のAIバックエンド評価や微調整のために、実世界のトレーニングデータの豊富な資材を開発することができる。

無料、オープンソース:MITおよびアパッチ2 (Apache 2) ライセンスの下で利用可能なオープンオプスは、無料のオープンソースシステムであるため、企業はアーキテクチャ全体を容易に導入・運用することができる。

拡張性:オープンオプスは、プライベートクラウド、データセンター、および標準的なラップトップでも導入できる柔軟性を提供している。また、このシステムではGPUのような特殊なハードウェアが不要になるため、セルフホスト型AIモデルを探求できるデベロッパーの数も拡大する。

オープンオプスのフレームワークは現在実験段階にあり、openops.mattermost.comからダウンロード可能である。

マターモーストについて

マターモーストは、国家レベルのセキュリティおよび信頼要件を満たす必要のある技術および運用チームに、安全で拡張可能なハブを提供している。マターモーストは、テクノロジー、公共部門、国防業界にサービスを提供し、ハイテク大手から米国防総省、世界中の政府機関まで、幅広い顧客を抱えている。

同社のセルフホスト型およびクラウド型サービスは、ウェブ、デスクトップ、モバイルにわたる技術コミュニケーションのための堅牢なプラットフォームを提供し、運用ワークフロー、インシデントコラボレーション、開発・セキュリティ・運用 (Dev/Sec/Ops) および社内ツールチェーンとの統合、幅広いユニファイドコミュニケーションプラットフォームとの接続をサポートしている。

世界で最もセキュアでミッションクリティカルな組織によって採用・導入されているオープンソースプラットフォーム上で稼働し、20ヶ国語に翻訳され、共通の製品ビジョンに向けて30,000以上のコード改善を提供している4,000人以上のオープンソースプロジェクト貢献者と共同で構築されている。

詳細については、www.mattermost.comを参照されたい。 

MattermostおよびMattermostロゴは、Mattermost, Inc.の登録商標である。その他すべての商標は各所有者に帰属する。

報道関係者向けの問い合わせ先:

エイミー・ニコル (Amy Nicol)
報道関係広報部
マターモースト (Mattermost, Inc.)

+1 (650) 667-8512
media@mattermost.com

画像:

タイトル:マターモーストCEO、イアン・ティエン

見出し:マターモーストのCEO、イアン・ティエン、運用ワークフローがAIで加速する中、IPをコントロールし、ロックインを回避する「オープンオプス」プラットフォームを発表

原版の画像:https://www.dropbox.com/s/kn3eyxyd6eevsab/iantien_4000x2667.jpg?dl=0

この発表に関する写真はこちらで入手可能:

https://www.globenewswire.com/NewsRoom/AttachmentNg/d8db2abf-8b1b-4ed6-9f51-952fc8b97597/ja

https://www.globenewswire.com/NewsRoom/AttachmentNg/a4e2598d-4245-4ee9-91ff-895cf0afa68b


マターモーストCEO、イアン・ティエン Mattermost OpenOps