本資料は、Crown Bioscience Inc.が 2019 年 10月 17 日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。
サンディエゴ発, Oct. 23, 2019 (GLOBE NEWSWIRE) -- Crown Bioscience Inc.(以下「CrownBio」)、治療効果の予測性と創薬探索スピードの劇的な改善が期待される、腫瘍オルガノイドを用いた創薬探索開発受託サービスの運用開始を発表した。
このプラットフォーム運用の初期段階では、3D in vitro 患者腫瘍組織移植片由来オルガノイド(PDX-derived organoid、以下「PDXO」) モデルを用いたサービスが初めて商用提供される。このPDXOは、独自に分析されたCrownBioの2,500種類を超える患者由来異種移植(patient-derived xenograft、以下「PDX」) モデルライブラリーから作成された。
PDXOは治療効果の予測性が高い PDXマウスモデルと同様にがん幹細胞由来の疾患モデルであり、PDXと生物学的に同等である。PDXOは大量高速スクリーニング、および最適複数の組合せの同時検証という in vitro実験系特有のスピードと拡張性という付加価値をもたらす。
このような3D in vitroモデルは、Clevers研究所から生まれ、頑健性と臨床応用を保証するベストインクラスのHubrecht Organoid Technology(以下、「HUB」) プロトコルにて開発されてきた。CrownBioはHUBと独占的ライセンス契約を締結し、オンコロジー領域におけるHUBのオルガノイド関連技術を用いた前臨床医薬品開発および検証サービスを提供する。
初期段階のサービスには10を超えるがん種のPDXOモデルが含まれる。第2段階として、2020年第1四半期にはCrownBioからのみ入手可能なHUBの患者由来オルガノイド(patient-derived organoids, PDO)を用いたサービスも追加される予定である。
CrownBioの最高科学責任者であるHenry Li 博士は、次のように述べている。「CrownBioでは、患者腫瘍由来モデルの 開発に取り組んできました。対応するPDXマウスモデルを有し、情報豊富でアノテーションされたオルガノイドの新しいライブラリーは、創薬研究においてこれまでにないトランスレーションワークフローを実現します。真の意味でin vitroからin vivoへのシームレスな移行が初めて可能となります。さらに、当社モデルのアノテーション情報を用いて、治療効果の予測精度を向上させるバイオマーカーを機械的に発見できる可能性が高まります。」
PDXOのその他の利点として、患者由来腫瘍のゲノム、形態学的、病態生理学的特徴を保持していることが挙げられる。PDXOおよびPDXは薬理学的プロフィールも類似している。
HUB CEOのRob Vries博士は、次のように述べている。「HUBのオルガノイド技術が、CrownBioによって患者由来異種移植由来のオルガノイド開発に応用され、より広い分野で利用可能になることを嬉しく思います。この先駆的なシステムは、患者由来のin vitroおよびin vivoモデルの広範なライブラリーへのアクセスを提供し、幅広いがん患者ポピュレーションの研究を効果的に行うことが可能となります。」
HUBオルガノイドは、標準的な2次元および3次元システムと比較し安定的に継代培養が可能であり、高品質なリードアウトを提供する前臨床オンコロジー研究ツールとして実証されている。さらに、追跡研究や再現実験に必要なオリジナル細胞のアイデンティティを失うことなく、オルガノイドバイオバンクの設立も可能となる。
Crown Bioscience Inc.について
JSRライフサイエンス株式会社の関連会社であるCrown Bioscience Inc.は、トランスレーショナルリサーチを通じて創薬研究開発を支援し、ソリューションを提供するグローバル企業である。CrownBioの疾患関連モデルと予測ツールの幅広いポートフォリオにより、オンコロジー、炎症性疾患、代謝疾患領域におけるより優れた開発候補化合物の選定が可能となる。
詳しくは、 次のサイトを閲覧されたい。
HUBについて
Hubrecht Organoid Technology(以下「HUB」)は、Royal Netherlands Academy of Sciencesおよび University Medical Center Utrecht)によって設立された。HUBは、幹細胞由来のヒトの「ミニ臓器」(HUB オルガノイド) を様々な疾患の患者細胞から作り出す方法を発見したHans Clevers教授の先駆的研究を活用している。HUBバイオバンクの一部であるオルガノイドは、ゲノム配列、発現プロファイリング、既存および開発中の薬剤の感度によって分類され、薬剤反応性に関する遺伝情報にリンクしたデータベースを構成する。HUBは、薬剤のスクリーニング、創薬、開発、検証を可能にする、特許取得済みのHUBオルガノイド技術のライセンスおよびHUBバイオバンクのオルガノイドへのアクセスを提供する。さら に、HUBはコンパニオン診断における利用の可能性を検証するための臨床研究を実施している。詳細については、www.hub4organoids.euを閲覧されたい。
報道関係者向けの問い合わせ先:
Jody Barbeau
Crown Bioscience Inc.
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