ドイツ・イツェホー発, March 28, 2023 (GLOBE NEWSWIRE) -- MEMS1 技術に基づいた AR/MR ディスプレイと 3D センシングソリューションのテクノロジーリーダーであるオーキューメンテッドは、シリーズ A 資金調達ラウンドで 2000 万ドル (約 26 億円) を調達したことを発表した。 今回の資金調達では、世界有数の電子機器・ディスプレイメーカーのシャープ2が戦略的投資家として参画した。 既存の投資家企業であるサルヴィア (Salvia)、ブイスクエアド・ベンチャーズ (Vsquared Ventures) などの参加も含まれている。
オーキューメンテッドによって開発された技術を活用することで、ハイテク企業やメガネメーカーは、一日中装着可能でスタイリッシュな拡張現実 (AR) や複合現実 (MR) 用メガネを製造できるようになる。 その技術の代表格が、同社がレーザービーム走査を利用して開発した、超小型 MEMS ベースのライトエンジンだ。 この技術は、低消費電力、小型化、高輝度・高コントラスト、優れた表示性能など、競合他社のアプローチと比較してさまざまな優位性を提供する。 これらはすべて、屋外での使用に適した、軽量な消費者向け AR メガネの設計要件だ。 技術調査・コンサルティング会社のガートナー (Gartner) は、2026 年までにいわゆるヘッドマウントディスプレイの需要が急増し、「低コスト、低消費電力、小型化のメリットを享受できる」MEMS ミラーの適応率が高まると予測している3。シャープとの戦略的協力は、消費者向け拡張現実メガネの主要な担い手になるというオーキューメンテッドの目標を支えるものだ。 シャープの電子デバイスやディスプレイの製造ノウハウと、オーキューメンテッドの LBS 技術に基づいたマイクロディスプレイに関する独自の IP やノウハウを組み合わせることによる、相乗効果が期待されている。 この提携により、オーキューメンテッドは、ライトエンジン全体をプラグアンドプレイで提供し、すぐに統合できるようにする戦略を強化する。
オーキューメンテッドのトーマス・フォン・ヴァントック (Thomas von Wantoch) 共同 CEO 兼共同創業者は、「大手テック企業やその他のプレイヤーは、最終的にスマートフォンに取って代わることができるコンシューマー向け AR グラスを達成しようと競い合っている」とした上で、次のように述べた。 「当社の製品には圧倒的な需要がある。シリーズ A の資金は、ライトエンジンの市場投入を加速させるために活用する予定だ。 ディスプレイや電子機器の最大手サプライヤーとして長年の経験を持つシャープを戦略的投資家として獲得できたことに感謝している。 我々の独自の協力関係は、膨大なノウハウを束ね、MEMS、エレクトロニクス、レーザーを統合したライトエンジンという、他に類を見ないワンストップショップソリューションを顧客に提供することを可能にする。 これにより、拡張現実・複合現実市場の重要なイネーブラーとしての当社の地位が強化される」
シャープ・デバイシズ・ヨーロッパ・ゲー・エム・ベー・ハー (Sharp Devices Europe GmbH) のデビッド・ウッドウォード (David Woodward) 社長は、次のようにコメントしている。「オーキューメンテッドとの協力関係を加速させ、一日中装着可能な拡張現実・複合現実メガネという発展途上の市場の成長に貢献できることを楽しみにしている。オーキューメンテッドが牽引する主要技術やイノベーションによって、多くの差別化された市場が恩恵を受けることになるだろう。 トーマスとウルリッヒ (Ulrich) は、モチベーションの高いダイナミックなスタッフで構成された拡大中のチームと共に、最先端のイノベーションを発揮しながら、急速に発展する新興企業を牽引している。 オーキューメンテッドとシャープが持つ技術やデバイスの産業化から、多くのシナジーが得られることを非常に楽しみにしている」
オーキューメンテッドは、2018 年にトーマス・フォン・ヴァントックとウルリッヒ・ホフマン (Ulrich Hofmann) 博士によって設立され、 現在、世界 5 カ所にオフィスを構える約 80 名のチームに成長し、オフィスや研究所のスペースの拡大も予定している。 さらに、オーキューメンテッドは、米国およびアジア市場への参入を目指して、優秀な人材を雇用して事業開発チームを強化する予定である。
オーキューメンテッドについて
オーキューメンテッドは、拡張現実および複合現実機器向けの超小型 LBS ディスプレイと、モバイルおよび据え置き型アプリケーション向けのクラス最高の 3D センシングソリューションを開発・販売するディープテックカンパニーである。オーキューメンテッド製の MEMS ミラーとの連携に最適化され、高度なカスタマイズに対応している自社開発の ASIC をはじめとした、総合的なソリューションを提供している。 また、独自のリサージュスキャンパターンと真空封止技術、独自のエレクトロニクス、アルゴリズム、ソフトウェアとの組み合わせにより、消費者、自動車、その他様々な産業における新しい製品カテゴリーを実現。豊富なノウハウと IP を備えた同社は多くの競争優位性を提供する。 MEMS 製造の豊富な経験を持つオーキューメンテッドは、大量生産に適した設計を効果的に行っている。 詳細については www.oqmented.com を参照。
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1 マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム
2 シャープ株式会社は、グループ会社のシャープ・デバイシズ・ヨーロッパ・ゲー・エム・ベー・ハーを通じて同社に出資。
3 ガートナーレポート:ガートナー、先端技術:3 つの MEMS 技術がメタバースのユーザー体験を強化 (Emerging Tech: Three MEMS Technologies Will Enhance Metaverse User Experiences)、ステイシー・イン (Stacey Yin)、2023 年 2 月 14 日
この発表に関する写真はこちらで入手可能:
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